「邪馬臺(やまと)國=鷹羽國」説
    (福永晋三先生の倭歌が解き明かす古代史)


天の安の河(あまのやすのかわ)誓約(うけひ)

 日本書紀も瑞珠盟約章の本文、[第一]の一書、[第二]の一書では、三柱の女神と五柱の男神の記述だが、
[第三]の一書では、三柱の女神と六柱の男神が記述されている。

■ 古事記では、三柱の女神と五柱の男神

▼ 多紀理毘賣命(奧津島比賣命)

▼ 市寸島比賣命(狹依毘賣命)

▼ 多岐都比賣命

▲ 正勝吾勝勝速日天之忍穂耳命

▲ 天之菩卑能命

▲ 天津日子根命

▲ 活津日子根命

▲ 熊野久須毘命

■ 日本書紀の瑞珠盟約章[第三]の一書では、
  三柱の女神と六柱の男神

▼ 瀛津嶋姫命(市杵嶋姫命)

▼ 湍津姫命

▼ 田霧姫命

▲ 勝速日天忍穂耳尊

▲ 天穂日命

▲ 天津彦根命

▲ 活津彦根命

▲ 熯之速日命(ひのはやひのみこと)

▲ 熊野忍蹈命(熊野忍隅命)

『古事記 天照大神と須佐之男命 天の安の河の誓約』

■ 『古事記』の上記の後に三柱の女神が『宗像三女神』の記述があります。

  『故(かれ)、その先(さき)に生(あ)れし神、多紀理毘賣(たきりびめ)は、胸形(むなかた)
 奧津宮(おきつみや)に坐(ま)す。
  次に 市寸島比賣(いちきしまひめ)は、胸形の中津宮に坐す。次に田寸津比賣(たきつひめ)は、
 胸形の邊津(へつ)に坐す。

  この三柱の神は、胸形君等(むなかたのきみら)のもち拜(いつ)く三前(みまえ)の大神なり。』

『日本書紀 神代上 第六段 瑞珠盟約章 第三の一書』

■ 『日本書紀』では、[第二]の一書に、下記の記述があります。

  『已(すで)にして天照大神、則(すなは)ち八坂瓊の曲玉を以て、天真名井に浮寄(う)けて、瓊(たま)
 端(はし)を囓(く)ひ断(た)ちて、吹き出(う)つる気噴(いぶき)の中(みなか)に化生(な)る神を、
 市杵嶋姫命(いつきしまのひめのみこと)と号(なづ)く。
  是(こ)は、遠瀛(おきつみや)に居(ま)します者(かみ)なり。

  又瓊(たま)の中を囓ひ断ちて、吹き出つる気噴の中に化生る神を、田心姫命(たこりひめのみこと)と号く。
 是は、中瀛(なかつみや)に居します者なり。又瓊の尾を囓ひ断ちて、吹き出つる気噴の中に化生る神を、
 湍津姫命(たぎつひめのみこと)と号く。是は、海浜(へつみや)に居します者なり。凡(すべ)て三(みはしら)
 女神(ひめかみ)ます。』