「邪馬臺國=鷹羽國」説
(福永晋三先生の倭歌が解き明かす古代史)
※ 第11回古代史講座 古代田川を解き明かす
宗像が末盧国なら邪馬台国は田川だ2 (令和元年六月二日、於 田川青少年文化ホール)より
序章 令和も続く「墨塗り教科書」
■ 墨塗り教科書についての解説
国民学校「初等科国語」五~八の墨塗り教科書の実情について
菅 修 一(2015花園大学文学部研究紀要)
3.墨塗りについての二つの文部省通牒
(1)昭和20 年9 月20 日文部次官通牒「終戦ニ伴フ教科用図書取扱方ニ関スル件」本通牒(以下、第1 回指令と記す)の
概略を説明すると次の通りになる。
国民学校、中等学校及び青年学校の教科書は終戦後も継続使用するが「戦争終結ニ関スル詔書」の意図するところに
対応して、削除または取扱上注意すべき基準が示された。即ち、次の5つの観点である。
(イ)国防軍備等ヲ強調セル教材
(ロ)戦意昂揚ニ関スル教材
(ハ)国際ノ和親ヲ妨グル虞アル教材
(ニ) 戦争終結ニ伴フ現実ノ事態ト著ク遊離シ又ハ今後ニ於ケル児童生徒ノ生活体験ト甚シク遠ザカリ教材トシテノ
価値ヲ減損セル教材
(ホ)其ノ他承詔必謹ノ点ニ鑑ミ適当ナラザル教材
(2)昭和21 年1 月25 日教科書局長通牒「国民学校後期使用図書中ノ削除修正箇所ノ件」本通牒(以下、第2 回指令と
記す)は、その本文中に「連合国軍最高司令部ノ承認ヲ得決定致シタル」とあるように、占領軍GHQ/SCAP の意向を
受けたものである。
また、国民学校後期使用国語(初等科第一学年乃至高等科第一学年用)及び算数(初等科第三学年乃至第六学年用)に
ついて具体的に削除修正箇所を示している。
中村は第1 回指令と第2 回指令とを比較し、第2 回指令で新たに全文削除を指示された教材として、皇室や神道に
関するもの、歴史的な戦記物があるとしている。
● 習俗にも「バンザイ」にも墨が塗られた
例のウサギが途中で昼寝して、亀に抜かれる話です。最後に勝った亀が「バンザイ」と叫びます。その「バンザイ」が
いけないということで、墨を塗られたうえに「ウサギサン」という掛け声に変わっています。
さらには、日本独自の習俗にも墨は塗られました。
「村のちんじゅの神様の、今日は、めでたいお祭り日。どんどんひゃらら、どんひゃらら、どんどんひゃらら、
どんひゃらら、朝から聞こえる笛たいこ。としも豊年満作で、村はそう出の大祭り。どんどんひゃらら、どんひゃらら、
どんどんひゃらら、どんひゃらら、夜までにぎわう宮の森……」 ⇒ ※ 全文削除
正月に神だなを飾る話、坑道に入る鉱員が神だなに向かって無事を祈る場面など、およそ神道に関わる場面はすべて
墨塗りになりました。